読書感想『チーズはどこへ消えた?』

世界的ベストセラーの『チーズはどこへ消えた?』の感想を記録します。

要約

この本を簡単に説明すると次のような感じになると思いました。

 ・この本はとても短い物語が描かれている。

 ・物語には4つの登場キャラクター(ねずみと小人)がいる。

 ・4つのキャラクターは短い物語のなかでそれぞれ別の行動をする。

 ・本を読み終え、閉じたとき、今の自分はどのキャラクターに近いのか、そしてそれは正しいのか、客観的に自分を見ることができるようになる。

※さいごの1つは私の思いが入っていますが、この本の本質を語るうえで一番重要な部分でもあります

読む前の自分

この本を読む前、私は自分のチーズがすでになくなっていることを知りながら、それでもここにチーズはあるはずだ(あったはずだ)と言って、何も変わろうとしない人物でした。

本を読むと、4つの登場キャラクターのうち、自分が小人側の人物なんだと気づきます。

しかも、小人のなかでも最も良くない選択をしているキャラクターに近かったのです。

気づき

私は、自分が登場キャラクターのうち、ねずみではなく、小人側であること。また、小人のうち、もっとも良くない選択をしている者に近いことに気づきました。

残念ながら、私はすぐにねずみにはなれない、そこまで変わるためには、しばらく訓練が必要だと思います。

でも・・・小人の中であれば、最良の選択をした者になることはできる、と思いました。

最良の選択をした小人は、新たなチーズを探すことに不安を感じながらも、迷路に進んでいくことを選択しました。

どうせ不安なのであれば、いっそのこと動いた方がいい。そう決断する小人に、私自身も勇気がもらえた気がします。

もしかしたら、探したところでチーズは見つからないかもしれない。さらに悪いことに、道中で倒れてしまうかもしれない。

それなのであれば、もといた場所に引き返して、そこでチーズを探したほうがよいのかもしれない。

そんな不安が襲ってきます。

でも、一方で、今の自分にとってのチーズはもとの場所にはないという感覚があることも確か。

どちらにせよ確実なのは、動かなければ、自分のチーズを見つけることは絶対にできない、ということです。

この当たり前だけど、みんなが目をそらしがちな事実を、物語を通して知ることができました。

・・・そして、これは希望的観測かもしれないけれど、最良の選択をした小人がそうであったように、動いた先には絶望だけでなく、小さな希望がたくさん転がっていて、すぐにダメになることなんてない…のかもしれない。

動いた先が迷路なのは確かだけれど、進んでみれば思っていたよりも迷路の道は明るく照らされていて、進む前に感じていたほど怖くなく、むしろ曲がり角の先にチーズがあるかもしれないというわくわく感をもって進んでいける道かもしれない。

そんな期待と勇気をもって、まずは行動をしようと思いました。

To Do リスト

私の場合、この本を読んで、次のことを実行して生きていこうと思いました。

① 常にアンテナをはって、毎日の環境の変化に気付けるよう心がける。

 具体的には、「今の仕事(活動)は自分の目標を達成するために必要だ!」という質問に「そうだ!」と答えられるか?答えられない場合、すでにチーズが少なくなっているか、もうすでにないのかもしれない。

② 不安だから、怖いからと思って、挑戦しなかったことに取り組んでみる。

 知らない迷路に進むのは誰だって不安。恐怖でしかない。でも、知らないところに進んでいくことを何度も繰り返しているうちに慣れてくれば、迷路を進むことは恐怖ではなく、楽しみとしてとらえることができるかもしれない。

おわりに

この本は、人生の本質をシンプルなストーリーにのせて教えてくれる本でした。

本質を理解し、実行できる人にとってはなんの驚きもない、幼稚な物語なのかもしれません。・

しかし、この本がベストセラーになった背景には、皆、本質には気づきつつも、賢くあろうとするが故に、愚直ともとれる行動をとることができない。そんな事実を突き付けられ、感銘を受けた人が多いことに他ならないと思います。

動かなければ、チーズは見つからない。と同じくらい、誰もが迷路が怖くて今のいる場所でチーズを探し続けている、ということも本質なんだと思います。

そのうえで、あなたはどちらになりたいか?ということを、問いかけてくれる本でした。

文章量が少なく、30分もあれば読めてしまう本だと思いますので、興味のある方は一度読んでみることをお勧めします。

以上、『チーズはどこへ消えたのか?』の読書感想でした。

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